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十数年ぶりに漫画熱が復活した昭和生まれ。主にドラマと漫画のネタバレありのスカスカな感想をたれ流すブログです。

トルコドラマ版「マザー」(原題ANNE) 13〜17話 感想

シューレの過去シーンがついにきました。つらい。

 

記者のアリを訪ねたシューレは「メレクは生きている。ゼイネプが誘拐したから彼女を探し出せ」と喚き散らします。ゼイネプとトゥルナはしつこく追ってくるシューレから何とか逃げ、その後ギョニュルの店に避難します。アリは監視の為にシューレを家に泊めますが、この記者ツメが甘い!!メモの件やゼイネプの資料を家で保管しておくとか、鍵なんて意味ねぇよしっかりしろ!ってなっちゃったのですが、まあアリは今や親身になってフォローしてくれる頼りになる人でもあるので。

 

ギョニュルの店に来たシューレはここにメレクがいると確信し呼びかけますが、声を聞いたメレクはクローゼットの中に隠れます。ここからメレクが産まれた頃の回想シーンが始まります。一方、アリは昔シューレの隣に住んでいたお婆ちゃんに話を聞きに行きますが、お婆ちゃんはシューレのことを頑張っている強い母親だと話し出すのでした。。。

 

出産後間もなく夫と死別し、お隣のお婆ちゃんにメレクを預かってもらいながら仕事をし一生懸命家事育児するシューレ。部屋も綺麗だし料理もしてます。しかしメレクが2 〜3歳頃?お隣のお婆ちゃんが引っ越してしまい預け先の確保やメレクのイヤイヤ期なども重なり精神的に追い込まれる様子が増えていきます。ところでシューレは近所の人に預けてましたが保育所とか近くにないからか金銭面で無理なのかはよく分かりませんでした。今26歳ということは19歳で出産したと考えられますが、周りの独身友人から遊びに誘われるも断ることが続いており、そのことでメレクに当たってしまうことも。そしてメレク6歳?の頃バーへ出かけたシューレはジェンギスに出会い一緒に暮らし始めます。ジェンギスがメレクに対して暴力を奮っていることにすぐ気づき、彼を問い詰めることもあったのです…この頃はまだ。

 

ママが幸せだと嬉しい?

シューレがメレクを家に残しジェンギスと旅行に出かけるも罪悪感から電話でメレクにこんな言葉を吐く訳ですが、恐ろしい言葉です。自分の罪悪感を消すためだけの言葉だと思います。その後もジェンギスの虐待は止まらずそれでも放置するだけのシューレ。限界のメレクがついに「助けて」と母親に言います。それを聞いたシューレは発作的にガス栓を抜いてメレクと二人で死のうとします。ここは原作には無かった描写な気がしますが、この件を堺に完全に第1話の育児放棄の状態になっていったと思われます。お隣の優しいお婆ちゃんがずっといてくれてたら?バーで出会ったのがジェンギスではなく優しい人だったらこうはならなかったのか?ならなかったかもしれないが、シングルマザーとして全てを一人で背負ってきた彼女のがんばりは「大変だね」なんて簡単な言葉で片付くものではないと思います。

 

クローゼット越しにメレクに話しかけるシューレは次第に感情的になります。そして、ようやく姿を見せたメレクは自分の母親はゼイネプであり、シューレのことは憎んでもいないけど愛してもいない、と突き放すのでした。気を張ったメレクの表情がやりきれなかったです。

 

ゼイネプは出ていったシューレを追いかけ、まだあなたがメレクを思う気持ちがあるならやり直すこともできるのでは、と話しますがシューレはもう手遅れだと言い去っていきます。メレクの心を死なせてしまったことをようやく自覚したのか、メレクがまだ自分のことを思ってくれているとは100%は思っていないけど、それでも賭けたという感じなのかなとも思えます。でもゼイネプの言うようにメレクを死なせようとしたことは許されないし、やり直しがきかないことはあります。自分は母親の育児環境は無視は出来ないけど擁護も全く出来ないと思っています。どうしてもここ数年で大きく報道されたいくつかの実際の事件が頭に浮かんでしまいました。

 

一方家を出る前にゼイネプは妹達に自分は養子であることを打ち明けました。ドゥルは変わらずに姉として接し、シューレ監視を買ってでるほど。ゼイネプは縁を切れば(トゥルナのことで)家族に迷惑かけないという考えですが、そう簡単にはいかない。ガムゼは養子と知り複雑な様子。このガムゼは中絶は止めたものの不安な気持ちはどうしようもなく母親におんぶに抱っこ状態。いや夫になる人に話せよ〜ってなってしまうし、もういい年なんだから母親に頼りっきりもどうなのと思ってしまいます。

 

とにかくシューレと決別し、改めて母親としての覚悟を決めるゼイネプの表情が印象的でした。