ただ言いたいだけです。

十数年ぶりに漫画熱が復活した昭和生まれ。主にドラマと漫画のネタバレありのスカスカな感想をたれ流すブログです。

ドラマ「アンという名の少女」S1〜S3 まとめて感想

 

お、面白かった〜〜、、んですけどシーズン3で打ち切りらしく若干消化不良な終わり方にモヤモヤしてしまったカナダ製作のドラマ「アンという名の少女」。「赤毛のアン」を大胆に脚色した実写ドラマです。自分は「赤毛のアン」の原作は子供の頃ちらっと読んだ記憶があるようなないような…という状態でNHK でシーズン1が放送されたのを機に何となく見始めたらまあまあハマってしまいました。最近たまたま(韓ドラのために)Netflixに加入していたから2と3も見ましたけども、シーズン1をテレビ視聴していた人達のつ、続きは!?という叫びが聞こえてくる終わり方でございました。

 

原作の記憶が無く思入れも無い自分が見てもアンが登場した時にアンだ!!と思ってしまうほど、主役を演じた子がアン生き写しのようでした。(そばかすメイク大変そう)吹き替えの声が可愛すぎるというかイメージに合わなかった印象を受けたのでTV放送は途中から英語に変えて視聴していたのですが、アン、ギルバート、ダイアナ…まだ子役と言っても良さそうな子達でしたがまあーーーー皆演技が上手い。原作のイメージが薄いのでアンてこんなおしゃべりが止まらなくて気が強い子だったっけ?となりましたが本当に時々うるせー笑!となるぐらい。

シーズン3にもなると演じる当人たちがリアルで思春期突入し青春を謳歌し成長していく話に重なって心境は完全に孫達を見守る婆になってました。ギルバート役の子にティモシー・シャラメみを感じたのは私だけではないと信じたい。アンとギルバートの関係もじれったいのなんのって。そして当時の世界観を作り上げる美術や衣装も細部まで惚れ惚れしてしまうしなんと言ってもプリンス・エドワード島の四季の移り変わりは見ていて本当に楽しめました。

 

肝心のストーリーに関しての感想。原作好きからは受け入れがたい、なんつう某サイトのコメントをチラホラ見かけたんですけど、原作知らん自分が見ても脚色が現代的解釈によって大胆に構成されていることが伝わってきました。特にシーズン2以降の同性愛者や人種差別、先住民族の迫害、そして女性の生き方や自立に関する描写です。このドラマではマシューは死なないしアンはマリラの看病の為進学を断念したりしません。アンが進学諦めたらなんでや!(泣)となるしダイアナが親の意向に沿って花嫁学校行くのもなんでや!(怒)となってしまう。シーズン2で教師と婚約していたプリシーが大学に進学したいのに専業主婦を求められて結局破談となる話があるのですが、式場を飛び出した彼女をクラスメイトのアン達が囲むんで踊り出すシーンもまあ印象的でした。シーズン3でも女は男の所有物ではない、私たちは対等な人間としてアン達が声を上げる出来事もあり、これも現代に世に送り出す作品だからこその話だったと思います。ずっと家の都合に振り回されて勉強や自由な恋愛もできなかったマリラがアンから影響受けていくのもとても良かったです。

 

シーズン3まで見終わって、私は実写映画「アラジン」が頭に浮かびました。昔の作品を実写化なりリメイクなりする際に現代における価値観や多様性を考慮した上でキャラや話を変えるのどうなん的な意見もあるわけですが、私はそもそも原作やリメイク元とは別作品として観るし、元の作品をただコピーするだけでは観ていて面白みが薄くなると思っていて。時代が変わるにつれ視野や選択肢が広がっていく世界を見せることも大切なんじゃないかと思います。

 

シーズン3でアンとギルバートはめでたくカップルになりダイアナも大学進学しました。アンがずっと自分の容姿を嫌っていたことがシーズン通して描かれていましたが、自分の両親のことを探し続けた末にようやく形見を手に入れ、自分の赤毛が母親譲りだったことを知り容姿コンプレックスから解放されるとこも良かったです。一応完結シーズンとしてまとまっていたとは思います。ただ、アンと友達になったミクマク族の子が国の政策によって学校という名の洗脳施設みたいなところに幽閉されてこの子のその後が描かれないまま終わってしまい、気になる〜。アンとギルバートの大学生活も観たいのでシーズン4…制作して欲しいです。

 

 

 

 音楽もとても良かった!

アンという名の少女

アンという名の少女