ただ言いたいだけです。

十数年ぶりに漫画熱が復活した昭和生まれ。主にドラマと漫画のネタバレありのスカスカな感想をたれ流すブログです。

アニメ映画「同級生」と「リズと青い鳥」観て思春期怖い…となった

 

作り手の性別なんて特に意識したことないのですが、この2作品とも脚本、監督が女性と知って妙に納得してしまいました。リズの方の主人公みぞれが髪の毛触る仕草が頻繁に描写されてて、ああリアルだなあと感心したものです。あの仕草って髪長いと結構やりがちだと思うんですけど、みぞれの心境ともリンクしてるのが分かるし、とにかく芸が細かい。

2作品とも描写が繊細なのに時に暴走してしまう思春期特有の危うさが存分に発揮されてて思春期怖ええ…となった思春期の記憶がほとんど思い出せなくなってる人の感想です。

 

 

「同級生」(2016) 

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しないっ…って何回言うの〜〜〜か  わ  い   い    な!

 

原作読んでいるのでなんとなく気になってたのですが、ようやく観ました。私も大分目が腐ってきた自覚はあるものの、BLという枠組みにしまっておくのがもったいないような気がする青春アニメでした。ていうか我ながらキモいぐらいニヤニヤしていたと思います。

 

まず原作の中村明日美子さんの絵がそのまま動いている!ということに開始数秒で感動しまして。全体的に淡い色使いが凄く綺麗で、他のアニメで見るようなパキっとした色合い(?)だと明らかに合わない絵柄だと思うので、すんなり世界観に入れました。音楽もイメージに合っていて最高です。

 

原作は、私BL読めるんだ…面白いやん!と思ったきっかけになった作品なのですが、(長らくBL漫画に偏見持ってた人間なので)それでも公園でいきなり草壁がチューぶちかましたのは流石に唐突すぎてハ?と思ったものです。漫画でありがちな2次元イケメンしか許されない事案を乗り越えればかわいい青春物語を堪能できます。

 

主役二人を超ド級声優さんが演じていて、漫画では二人かわいいな〜で済んでたのが予想外に声の演技に悶えてしまいました。草壁がテンパって早口になるとことか、佐条の(キスせがまれて)しないって言う場面は傑作認定せざるを得ないほどに最高でした。また個人的に漫画のコマのイメージで演出されているところがとても良かったです。

 

二人がすれ違って喧嘩して最後に仲直り、という話は鉄板中の鉄板ですが、好きな人との関係に悩むのは性別とか関係なく、実際佐条は非常に分かりにくいナイーブな性格で、自分に自信が持てない故の葛藤を可愛く描いている作品だと思います。(原作のその後のシリーズではもっとゲイの葛藤掘り下げてますが)ですのでこれBLなんだろうけど映画は青春ものとして十分楽しめました。草壁みたいなああいう好きな人に一直線になれるのってはたから見ると怖ええええ、思春期怖ええええええって若干思ってしまいましたが、思春期にしか出来ない暴走ってのがあるわけで。まあとにかく青春しやがってこのやろう!となりながらも顔はニヤケていたキモい人の感想でした。

 

 

ところでこういう落ち着いた色合いでゆったりした雰囲気の大人でも楽しめるアニメ(BLでも非BLでも)もっと増えるといいな〜と思っていたところに韓国発のアニメ過呼吸(リーマンBL)の存在を知って非常〜に興味持ったのですが購入するか非常〜に悩むところ。無料分の映像観たらスーパー美しい上にエロすぎて、鼻血ものでした。購入の決心ついたら感想は残すと思います。

 

 

リズと青い鳥」(2018)

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えぇぇ〜〜何このアニメ思春期あるあるリアルアニメじゃん怖…(褒めてます)

 

アニメシリーズ未視聴ですが、非常に百合百合しいという評判?で観てみました。いやこれ百合というかみぞれが希美を思う気持ちは友情を超えた何かかもしれないですけど、私にとっては思春期あるあるの域を出ないというか。学生時代に一番仲の良い友達には相手にとっても自分が一番の友達と思って欲しかったし、他の子と仲良くしてたらちょっとモヤモヤしたし何ならその子に彼氏できようもんなら彼氏ジャマ怒と思っていた時期があって、皆こういう感じじゃないの?と思って観てました。

学生時代って学校とか友達が生活の大半締めてて要は非常に閉じられた世界だと思うのです。私は社会出て人間関係がガラッと変わり周りも色々見えてくる中で自然にそういうモヤモヤは消えました。みぞれと希美はお互い別の進路に行ってみぞれの気持ちも自然にただの友人に落ち着くかもしれないし、希美の恋人になりたいと思うかもしれない…けど、しかし。私はもういい年した現実見えてるババアなので、二人は卒業後疎遠になるだろうなと思いました。

 

作中の絵本の「リズと青い鳥」のストーリーになぞって主役のみぞれと希美の関係が表されているのですが、ターニングポイントとなる音大進学の話が出てきたところで二人の関係が実は逆だったのだと。最初は明るい社交的な希美が内気なみぞれをリードするように見えたけど、(みぞれは常に希美=青い鳥を追いかける側)  みぞれが外へ羽ばたく青い鳥で希美が見送る側だったのだな、と。

希美はどこかみぞれに対して優位を感じていた部分があったと思うのですが、この辺りもあるあるだなぁ、と。先生に気にかけて貰っているみぞれに対する嫉妬のようなモヤモヤから関係が微妙になっていくのも上手すぎて拍手したくなりました。

 

声の演技ももちろん良かったですけど、登場人物の仕草や表情、何気無い女の子たちの会話やらとにかくアニメでしか表現できない情報が非常に多く単純に凄い!と思った作品でした。 

部活前にわざわざ校門で待ち合わせしたり靴箱から上履き取り出す動作一つとっても、みぞれや希美の性格が出ていたし、みぞれの髪の毛触る仕草も嬉しい時、ちょっと照れてる時、心許ない時、緊張してる時とか語らない分非常に目に留まりました。あとやたら足が映るシーンが多かった気がするのですが、これもまた足だけでもああ、今こんな気持ちなのかな〜〜と想像出来るのが怖い怖い芸が細かい思春期怖い。