ただ言いたいだけです。

十数年ぶりに漫画熱が復活した昭和生まれ。主にドラマと漫画のネタバレありのスカスカな感想をたれ流すブログです。

ドラマ「RIG45 絶海に潜む闇」「Little Birds」「ブラックアウト」感想

韓国、中国、台湾、タイドラマとアジアのドラマに時間を費やしてましたが、視野を広げて最近BSで放送されたヨーロッパドラマの感想残します。そして今度始まるベルギーのドラマ「ブラックアウト」があらすじ読んだら面白そうなので視聴予定。つうか、この二つのドラマ見たの日本で50人ぐらいしかいなさそう。

 

(2022.1 「ブラックアウト」の感想追加)

 

 

「RIG45 絶海に潜む闇」シーズン1

スウェーデンのドラマ。シーズン1ということはシーズン2もあるってこと?と思ったらあるようで。同じ舞台で登場人物がらっと変わるのかよく分からないですが2も見たくなりました。

あらすじは海洋掘削基地・RIG45で作業員が転落死するという事故が起きる。その調査を任された女性が事故として処理しようとした矢先に次の事件が起きてしまう…てな感じ。どんどん死にます。作業員は7人、嵐でヘリ救助が見込めない中、ほぼ密室殺人といってもよい状況でどんどん消されていく人、そして何やら過去にキナ臭い事件があったということがぼんやり見えてきて復讐劇であることは分かったのですが、全員の名前と顔が5話あたりでようやく把握できたと思ったら終わってしまいました。(全6話)

首謀者が誰かは明らかになるものの、殺人を犯すのは一人ではないというところがミソ(?)で誰が誰を殺したのかが、正直曖昧のまま終わったように見えたんですけど、私の頭が悪いからというのは置いといてそこも面白いなと。あと私は復讐完遂まであと1人というクライマックスでなんやかんやで犯人が説得されて捕まるというサスペンス劇場で何百回とやるようなオチに「ハ?」と思っちゃったりすることもあるので、まずこういうあるあるのオチではなかったことも高評価してます(どうでもいい上から目線の文)。

 

 

「Little Birds」

イギリスのドラマ。1955年のモロッコ、タンジール。アメリカから父の命令で単身で嫁いだ女性とタンジールでSM嬢として生計を立てる女性の話、というあらすじ読んだ時は面白そうだな〜と思ったんですけども、何かよくわからんかった…というのが正直な感想。ベースとなっている官能小説があるらしいので、そういうシーンもありますけど、テーマは「抑圧からの開放」で主人公のルーシーは精神的に問題を抱えた女性。結婚することで自由になることを求めるというのはこの時代からはピンとこないですが、ルーシーは父親からの呪縛に苦しんでいたという背景があります。

だがしかし。夫となった人はゲイだったという。それを知り荒れ狂うルーシーですが、元から突飛な言動で振り回すタイプで夫は引き気味。そしてその夫はルーシーの父親からの無茶振りな仕事押し付けられすったもんだしている内にルーシーが暴走。政治的背景も絡みつつSM嬢と最後合流したと思ったら盛大にぶちかまして終わるけど、全くもってスカッとしないし、この二人この後さらに地獄じゃん?て思いました。

不満‥つうか思ってたんと違ったのは、ルーシーとSM嬢シェリファの接点が全然ないこと。よくわからん富豪のババアもルーシーの味方として出てきたかと思いきや奇人だったしババアのセックスシーンはなかなか見るのに耐え難いものがありました。このドラマの登場人物で一番不憫で人権奪われていたのは女性うんぬんではなくSM嬢の恋人だと思う…

官能小説とかドラマ映画を楽しめる器がまだ自分には整ってなかったみたいです。シェリファはまだ分かるけどルーシーのぶっ飛び具合が自分にはちとキツかったです。

 

 

「ブラックアウト」

すごい面白そうだな〜っと思って見始めたらそうでもなかったドラマ。ベルギーと言えばチョコレートしか思い浮かばない自分にはエネルギー問題やトルコのクルド人問題なんて持ち出されても知らねーよ、という意識低いことしか浮かびません。

主人公は女性の首相でその娘の誘拐が大停電と関係しているという非常に面白そうな導入だったんですが、ちょっと期待外れ。原子力発電が止まり大規模停電が起きたのにも関わらず、国民の混乱が見えず、なんかのんきにレストランで外食してる人達とかいるしそんな能天気なお国柄なのかしら、となったり…

そして国民の命か娘か、という究極の選択を迫られているはずなのにアネミ首相の緊迫感があんまり感じられなかったし、医療の混乱見て復旧を決めるのも想像力無さすぎじゃないだろうか。

誘拐犯の背景も何だか色んなとこで見るようなあるある話(親が死んだ復讐)で浅い。全く面白く無いわけじゃないけど微妙だな〜〜という感じが10話まで続きました。ラストもマジか〜まあどうでもいいけど… しか思わなかったです。以上、辛口感想でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日韓タイBLドラマ感想「ポルノグラファー」「君の視線が止まる先に」「2gether」

「ポルノグラファー」&「インディゴの気分」

このシリーズは原作読んでいてドラマは後追いで観ており今更ですが感想。自分はこれまで漫画原作のドラマそこそこの数見てきていると思っているのですが、マジで実写化作品の最高峰に君臨するレベルだと思います(大声)。主役の竹財輝之助さん、すごいです喋った瞬間自分の中の「木島理生」のイメージと一ミリも狂いがなくてビビりました。原作ものってアレンジや改変でつまらなくなったり面白くなったりもしますが、原作を忠実に再現することに徹しても面白い作品になるとは限らない…むしろ良い作品は結構少ないと思っていて。このシリーズは忠実に再現派作品の中でも群を抜いてます。あの竹財さんの少しゆっくりめに話すペースがこの人他人に興味なさそ〜!!という絶妙にリアルにいそう感。素晴らしい〜!!久住役の猪塚健太さんはこのドラマで初めて知りましたがアラサーなのに大学生に見えちゃうし参ったもんだ。多分22ぐらいの俳優だと竹財さんとの年齢差でバランス悪く見える二人になってしまう…でも猪塚さんは大学生でした。

私は原作読んだ時に、賞をとって小説家デビューしたものの段々書けなくなり官能小説を書いてみたら意外といけたけどそれもついに書けなくなるという主人公の物語に惹かれました。落ちて落ちて落ちるとこまで落ちた主人公が久住に出会ってまた書けるようになる…訳ではなく、仮に久住が引いていたらそのままフェードアウトして終わる話がとても面白かったです。久住くんは偉大です。官能シーンまでの流れも無理がない、というか久住が先生に惹かれるのめちゃくちゃ分かる…となってしまう。ドラマも生身の人間演るとどうかな〜ってなりそうな懸念が自分の中で無いわけではなかったのですが、そこも俳優の演技力(演出も良い)で難なくクリアしている稀有なドラマでした。「インディゴの気分」も同様な感想です。城戸役の吉田宗洋さん、原作から髪型変えてるしビジュアルの系統も微妙に違うのに城戸でした。

あと劇伴、鬼束ちひろ楽曲、相性100%でした。最高。劇場版「プレイバック」も観に行きたかったのですが残念ながら近場ではやってなくて断念したので配信始まったら観ようと思います。

 

 

「君の視線が止まる先に」

う〜んと…初めて韓国のBLドラマ見てみましたが、、何だこれってなってしまったドラマでした。最近ハイクオリティな韓国ドラマしか見てなかったので落差が激しい。もう記憶も薄っすらとしか残ってませんが、あらすじはこんな感じ。大企業の御曹司と使用人の息子(だったかな…)は友達というより主人とボディガードで何故か二人で暮らしてます(二人とも高校生なのに)。ボディガードは御曹司が好きですがある日女の子とデートすることになり、何故かストーカーしてしまう御曹司。あれ…俺アイツのこと好きかもってなった御曹司。だが父にバレて海外留学させられてしまう御曹司。数年後再会してなんかいい感じに終わっていた気がします(何だこのあらすじ)。

・・・いや2話しかないとはいえ、全体的にペラい感じでした。キャスト二人は可愛かったんですけども。これ漫画原作なのか知りませんが多分特定層ターゲットにキャラ設定から話の展開諸々振り切ったドラマっぽい感じ。かと言っていわゆる萌えシーンも少しで(いや萌えシーンが沢山あればいいって訳じゃないけど)。終盤に海外逃亡する恋愛ドラマ、好きじゃないのでいい加減にしてくれとなってしまう。

 

 

「2gether」

タイのドラマが地上波放送される時代になりました。主役二人のビジュアル最高。ドハマリとまではいかなかったですけど、コントみたいなノリがじわじわくるドラマでした。大学生だけど講義受けてる場面一度もなくて最高。サッカーしてるかギター弾いてるかチアリーディング(小学生レベル)してるか酒飲むかぐらいしかしてなくてどこの国でも大学生って同じね、となるドラマです(少々問題のある文章)。

ゲイに告白されて困った主人公が諦めてもらうために学内一のイケメンに仮の彼氏になって欲しい、とふっかけるところから始まる話。

いや主役のサラワットとタインの話は良かったんですけども、兄弟や友人らの話も思ったより比重占めててみ〜んな男が好きときた(BLドラマだから当然か…)。す、すまんがワイはサラワットの弟とタインの兄貴の話、心底どうでもよかったです。タインに言い寄る眉毛がゴツい先輩がイケメン扱いされてんのも納得いかない。

序盤のサラワットの本気かどうか分からない言動にタインが振り回されてましたが、実はサラワットは…という裏を明かす構成も面白かったのに、脇役達の話が全然面白くなくて所々イライラしながら見てました。それよりグリーン(最初に主人公に告ったゲイ)出してくれ、グリーンを!

タインを賭けてサッカー対決とかサラワットのことが好きな女子が医学部から音楽部に入るためサラワットにギター教えてもらう(何やそれ、医者になれや)とか意味の分からないことが割と次々起こるタイドラマ。何となく掴めた感じはあるので機会があれば別のBLドラマにも手を出したいです。

 

 

 

 

韓国ドラマ「ボーイフレンド」「ムーブ・トゥ・ヘブン:私は遺品整理士です」感想

 

 「ボーイフレンド」

パク・ボゴム!?誰!?良い。完全にノーマークでした。7月にコン・ユと共演した映画が公開されるみたいで、そちらも気になってます。ドラマもかなり良くて1話から割とハマりました。掴みがキューバロケという予算が潤沢で美しい映像にキャストも魅力的で話に変なノイズやストレスが入らないラブストーリー(ラブコメでなく)ってもう日本じゃ絶滅傾向にあるので…私が〜石原さとみ綾野剛コンビに求めていた雰囲気のラブストーリーはこういうやつやったんですけど…

 

まず、ソン・ヘギョ演じる30代女性社長(ホテル経営)が仕事先のキューバでパク・ボゴムに出会う訳ですが、帰国してみたならばボゴムは自分の会社の新入社員でありんした、から始まるど真ん中のTHE 韓流といえるストーリー。女性社長と新入社員男子、言い換えればお嬢様と庶民男子をラブコメでなくラブストーリーで描いてこんな面白くなるんだなと。韓国ドラマ進化してます…交通事故にあったり難病になったり記憶喪失になったりしない真っ当(?)なラブストーリーです。ソン・ヘギョ演じるスヒョンはずっと親の言いなりで生きてきて政略結婚までさせられた上に夫が浮気して離婚、というハードモードな境遇。仕事に全てを懸ける生活を送ってました。そこへ少女漫画から出てきたようなボゴム氏が社長相手に臆することなくアプローチかけるわけです。ここで上手いのが強引すぎず社長の立場も考えて引くところは引くという本当に出来た男子であるということ。そしてスーパーポジティブ。社長が割と暗めで自分を抑えてしまう性格なのでその対比がすごい。いやこんな出来た性格の奴いねえよ…と思いつつボゴムさんに釘付けになります。

 

韓国ドラマは主役の周りの人物達の話も結構しっかり描くものが多いイメージですが、今作も秘書と居酒屋店長のコンビが良かったです。あと恋愛ものに鉄板といえる主役のことを好きな幼馴染みも登場しますが、底意地悪いことを一切せず、ずっと好きだったことを告げることなくスーーーッと身を引きます。めちゃくちゃいい子です。大昔のドラマであればこの幼馴染みが社長を陥れるなんて描写がザラにあったような気がしますが、そういう地味にストレスとなるエピソードが無いのも私としては見やすかったです。

 

 

「ムーブ・トゥ・ヘブン:私は遺品整理士です」

あの「愛の不時着」の北朝鮮末っ子軍人だった恐るべき10代俳優タン・ジュンサンとイ・ジェフンが主演。アスペルガー症候群のグルは父親と遺品整理業を営んでおりましたが、1話で父が死んでしまいます。1話で肉親が死ぬ話多くないか?(泣)父は後見人に弟を指名しており、グルと叔父の共同生活が始まります。イ・ジェフン演じる叔父、何やら過去に色々あったみたいで荒くれ者と思いきや結構序盤から根は良いやつ感を醸し出しており、この甥と叔父が「家族」になっていく過程もとても良かったです。

父亡き後、叔父、幼馴染みと共に遺品整理業を続けるグルですが、故人が大切にしていたものを遺族に渡すまでを各エピソードで丁寧に描いてます。父の信念を受け継ぎ探偵もどきみたいなことも結構するのですが、そこはドラマとして割り切って視聴しました。印象に残ったのはゲイカップル、養子縁組でアメリカに渡った青年の話などでしょうか。

叔父とグルの父はある出来事から疎遠になってて、この兄弟の話、父の過去、叔父の過去も泣かせてくる話で、参りました。とても面白いです。また韓ドラにしては一話60分切って全10話なのも手を出しやすい。続編ありそうな終わり方だったので楽しみに待ちたいです。