ただ言いたいだけです。

十数年ぶりに漫画熱が復活した昭和生まれ。主にドラマと漫画のネタバレありのスカスカな感想をたれ流すブログです。

漫画「この音とまれ!」20&21巻 感想

20巻

この音とまれ! 20 (ジャンプコミックス)

作中では全国大会まで三カ月ですが30巻ぐらいまでいきそうです。内容も巻が進むにつれて濃くなっていますが、ここで優勝候補の一英高校が登場しました。個性の強すぎるメンバーが揃う一英は、皆プロを目指している。そんなメンバーの中でもこの作品の中ではビジュアル面においても異質な存在とも思える美蘭(ところで今莉とか希央とか出てくる名前が今時の感じが多くてジェネレーションが…となりました)、さすがのチカもちょっと引く程の言動が目立ちますが、それが演奏にも表れているような表現でした。あと一英の演奏を聴いた時瀬メンバー、さとわだけ冷静でした。

 

なぜその音が存在するのか、一音の成り立ちを考えつつ練習量ではなく内容を掘り下げていく練習をするにはどうしたら、という学生の部活の域を超えていくようなレベルの内容も面白いんですけど、武蔵がこれは今だけの時間とちゃんと認識してるのも良かったです。そう、この物語はプロを目指す子達ではなく高校生達の部活なので。

さあ、練習これから!って時にみっつの母が入院という事態に。

 

 21巻

この音とまれ! 21 (ジャンプコミックス) 

みっつの父ちゃん単身赴任だったっけ?と思ったら仕事が忙しすぎて家にいないタイプ。現実にも沢山こういうお父さんいるのは分かるけど、未成年の子どもに家のこと+幼児の面倒全部頼むのはキツすぎます。自分がやるの無理なら金出してくれよ〜〜家事代行サービスみたいなの今沢山あるんだからさ!!って思っちゃったババア目線の嘆きから始まった21巻の感想です。多分自分が家事育児の大変さを知らない頃だったらああこういうこともあるかも、で特に何とも思わなかったと思うんですけど。

 

でもこの巻は全国出場を決めた巻に並ぶぐらい好きです。やっとみっつ回来た!と思いきやなかなかハードな始まり。クラスでも馴染めず一人でいたことにチカ達も気づきました。楽譜を弾きやすく変更したらどうかという提案を断ったみっつでしたが、やはり追い込まれてしまいます。哲生みたいな水戸洋平ポジションのキャラに弱い私ですが、何なの哲生いい男過ぎる…いつか彼のスピンオフ(できればラブコメ)を望んでます。

 

そして、この巻は表紙の通り名都の巻でもありました。いつからか、面倒ごとになりそうな人間関係は極力スルーをキメることが習性と化してしまった大人には大分くるものがありました。一番ぐっときたのはみっつと名都の対面シーンです。武蔵も1巻の初めの頃とは大違い、頼もしい部長になったなあと。

 

結局、チカ達の家事手伝いを受けずに楽譜を変更してもらうと決めたみっつ。部活を描いた作品て頂点を目指す中で限界をどう乗り越えていくかが象徴のように描かれるパターン多いと思うんですけど、この自分が置かれている状況の限られた選択肢の中で進路変更する、そういう選択が肯定的に描かれていたのが本当に素晴らしいなと思います。見方を変えればみっつの選択を逃げと思う人もいるかもしれない。そんなことないんだよ、とそっと頑張っている人の背中を押す作品です。

 

 

 

 

 19巻の感想

kansou-kumako.hatenablog.com

  

 

 

このオンナがヤバい2019大賞 ドラマ「本気のしるし」感想

 

※3話までの感想

 

いいいいイライラするぅ〜このオンナ

 

授業参観前にバーベキューするゆうこりんよりイライラするう〜

 

同窓会当日にシンガポールにいますってマウンティングLINEかます長澤まさみよりイライラするう〜

 

と毎回思いながら見てます。

原作漫画は知らないので、先が見えない面白さがあります。流され侍の辻森崎ウィンさん)は平凡な日々に疲れきった顔が良いリーマン。モサっとした先輩と地雷臭がするパッとしない同僚とグッダグダな関係持ってる時点で森崎ウィン最高だな、となりました。私の中のイメージは完全に俺はガンダムで行く!の人だったので‥。

そんな辻が、コンビニで出会った全てが意味不明の幸薄女、浮世(土村芳さん)にズブズブはまっていく話なんですけど、土村芳さんがヤバい(褒めてます)。原作知らないお前が言うなって感じですけどキャスティングした人うまい!!際立つ美人じゃなく、どこか素朴で親しみやすさが感じられる彼女が演るから浮世役が生きるというか。言ってることハチャメチャで会話が成り立たない借金持ちの貧困女、服もノースリーブでちょっと子供っぽい服着てるのもウマイな〜〜と感心してます。不思議ちゃんだけど、コリン星からきました!というタイプの不思議ちゃんじゃなく、ええっと〜〜ホントに大丈夫?どうやって今まで生きてきたの?って感じの不思議ちゃん。

辻が浮世の借金肩代わりしちゃうの、もう3話にして後戻り出来ない地獄待ったなしって感じですが彼が浮世を見放せないのギリギリのラインで分かる気がするのです。私が辻の友人なら全力であの女はやめとけって止めますが彼は多分友人いないので…。

質問された内容に質問で返す(どう思います?って知らねえわ)のもイライラするし借金してる相手の前でビール飲む神経も凡人の私には到底理解出来ないことをやってのける浮世さん。ようやく借金返したのはエラいけどヤミ金に手を出したんだろな〜〜〜期待を裏切らなくて楽しくなってきました。

 

辻が借金取り(北村有起哉さん)にこれが髭面のおっさんだったら助けてねえだろって言われてたのですが、そりゃそうだろ!!それが人間だと思います。

 

いやまあ森崎ウィンさんが髭面のおっさん助けるドラマがあるなら私は見ますけども。

 

 

映画「HiGH&LOW THE WORST」感想 ありがとね本当に元気でた。

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面白かった作品観ても"あ〜面白かった!"で終わることが大半なのですが、本当に本当に心底楽しめる作品に出会えるってかなり稀で貴重な体験で、鑑賞後は感謝の気持ちが湧いてきました。

本当に楽しませてくれてありがとう、元気出ました。

 

開始2秒、Top Downが流れると同時にスキンヘッド軍団が電車から降りるシーンで、あ、完璧。1億点!という感じで、エンドロール終わるまで観客を楽しませるぞ!!という気合いがスクリーンからビンビン伝わってきた映画でした。鑑賞前、一応公式サイト見とくか、と軽い気持ちで見たら例に漏れず金髪ハーフアップカラーグラサンのあのお方に目を奪われ鳳仙学園のトレーラーでTop Downを流しまくる羽目になったので、つかみから最高の気分を味わえました。

 

SNS上ではもはや説明不要の小田島有剣が手をヒラヒラさせながら登場した時はヒエッ@¥/;)]*€$と奇声をあげそうになるのを堪え、少年達の友情は微笑ましく、アクションシーンはずっとニヤニヤしながら観てました。河原と団地の大乱闘、拳と脚立でこれだけ映えるアクションが撮れるんだ!と感動。喧嘩とかアクションシーンってクローズアップされる人の周りが全然動いてなくてなんなの?と思うこと結構あると思うんですけど、ハイローシリーズは画面の隅から隅までボヤッとした動きしてる奴がいなくてほんとに爽快です。とりあえず私が早くやりたいことは、ザワの円盤出たら轟VS小田島の対決シーンをコマ送りで見ることです。劇場にもまた足を運びたいと思います。

 

ハイローの全員主役っていうスタンスも、そんなん2時間に詰め込むの普通無理じゃ?てなる気がするのですが、恐ろしいことにTHE WORSTはそれをやってのけたしこれまでの映画版より全員主役感が発揮されていたのです(あとポエミーな台詞が抑えられてた気がします)。鬼邪高校メンツはもちろん、鳳仙学園の佐智雄(志尊淳氏)以外ノーマークだった四天王+サバカン団地の幼馴染たちもキドラ兄弟全員見せ場あったし少なくとも私には全員印象に残りました。これはほんとにすごい。全員はさすがに書けないので数名ピックアップします。

 

◆花岡楓士雄

川村壱馬さん演じる花岡楓士雄はほんとに少年漫画の主人公という感じで、スイスイ〜っと人の懐に入っていく様はカリスマというより、親しみやすさ、話しやすさといった雰囲気が人を寄せつけるのかな、と。コイツしょーがねえな、一肌脱ぐか!と思わせるあどけなさも轟が動くのに十分な説得力がありました。と思いきやただのやんちゃではなく、予告にもあった行くぞテメェら!!は圧倒的な主人公オーラ発しててそりゃ司も惚れるわな(司さん、いい味出してました)。こんだけ演技できて歌って踊れちゃうの!?と頭抱えたくなりましたし一生無縁だと思っていたTHE RAMPAGEの曲もカッコよくて聴くようになってしまうのだからハイローはすごい。

◆上田佐智雄

かーーーーーーやられた!!美美美。そして鬼強い。とりあえず志尊氏のイメージが、「帝一の國」→「女子的生活」→「半分、青い。」→「おっさんずラブ」→「heaven?」てな具合だったので…。不良だけど、チンピラという形容は似合わない、そんな格のある背中で語るリーダーでした。あと絆創膏持ち歩いてるの萌えました。そんな彼を支える四天王もバランスが良くて全員素晴らしかったです。

小田島→参謀、わかる。ビジュアルから名前まで全てが完璧。

沢村→佐智雄の親友、わかる。

仁川→人情味溢れる武闘家、わかる。

志田→特攻隊長、わかる。無駄な銭使わせやがって、が良かった。

轟洋介

本作のドラマ部分で実は一番グッときたのは轟さんでした。もちろん轟さんも村山さん以外には負けてないぐらいめちゃくちゃ強い。長身のインテリ眼鏡で喧嘩強いだけでもお腹いっぱいですが、確かに楓士雄とは真逆タイプでいかにも人を寄せ付けないというかそもそも興味が無いように見えますがそうでもないんです。分かりづらいところも彼の魅力で人望あるよ!辻と芝マンは何があっても轟さんを見限らないんだろうな、と思いながら見てました。噛ませみたいに終わるんじゃなくて轟さんの新たな魅力が存分に発揮されてました。そして眼帯は大正義。

村山良樹

アドリブの鬼、山田裕貴。寂しいけど人生の次のステージに進んだ村山さんをこれからもどこかで見たい、それに尽きます。ありがとね。

小田島有剣

作画CLAMP、分かります。でも私は作画惣領冬実を推したいと思います。惣領冬実漫画のキャラを再現出来る俳優は日本にはいないと思ってました。もう何も言えねぇ。あのヘラヘラ顔とマジ顏は日本が滅びるまで国宝として後世に残すべきだし、今後のあらゆる作品に出てくるのらりくらりキャラは小田島さんを教科書として見るべき。降参しました。塩野瑛久さんね分かりましたドラマ「Re:フォロワー」見ます。

↓これ。小田島さんにこのポーズして雑誌の表紙やってほしい。

"MARS

(この表紙のお方も喧嘩が強い美しい狂犬で闇抱えててバイクレーサーで実家が金持ちという何かがおかしいキャラ)

 

あとオロチ兄弟も泰・清も超良かった、全員が誰かを盛り立てるためのキャラじゃなく、かつあの突飛な世界観の中で浮いた演技する人がいなかったところも素晴らしかったです。

 

数週間前まで自分も正に敬遠していた立場にいたので、ハイロー食わず嫌いする人もいるでしょうが、それ本当にもったいない、と言いたいです。映画業界もなかなか厳しい現状ですが、エンタメの王道を走って更にこれからも進化するシリーズになってって欲しい、ハイローにはそのパワーあると思います!本当にありがとうございます!