ただ言いたいだけです。

十数年ぶりに漫画熱が復活した昭和生まれ。主にドラマと漫画のネタバレありのスカスカな感想をたれ流すブログです。

俺は笑って死にたい。 ひりひりするけど読後は爽快感でいっぱい。 漫画「あの日、世界の真ん中で」

 

あの日、世界の真ん中で (ウィングス・コミックス)

 

小鬼36℃さんの漫画「あの日、世界の真ん中で」の感想です。自分が高校3年生だったら読んだ後川に飛び込みたくなる衝動に駆られそうな漫画でした。関西圏のド田舎に住む幼馴染の茎太と茎子の青春物語です。こうやって名前並べると双子みたいですが、二人とも母子家庭で育ったお隣さんという設定です。

 

私の中でメインキャラが方言を話す作品はかなりの確率で良作というよく分からない基準があるんですが、かなり胸アツ&胸イタな青春もので超お気に入りの漫画になりました。ノリのいい関西弁のやりとりは読んでて楽しいし、茎太の音楽に対する燻った熱を持て余す様子は今青春真っ只中の人もとっくに青春時代過ぎた人でも何か胸を刺すものを感じられると思います。茎太のその熱が爆発するクライマックスの音楽シーンは本当にカッコイイです。

 

幼馴染ラブもありますが、この二人に関しては"キュンキュン"とか"ムズムズ"、"ドキドキ"という言葉が似合わないです。ただただ"カユい"笑。ラストのオマケっぽい数年後の二人が出てくるオチはもーほんと最高だな!としか言えません。

 

あとは二人の周りにいる人達が本当に良くて。友人のさやか&友也のチャチャ入れながらも優しく見守る感じもいいし、あと教師ですね。教師たちの言葉がものすごく響くのは私が年をとったからかもしれませんが、私も学生時代こんな先生に出会いたかったです。まあ私は高校時代なーんも考えてませんでしたけど( ´_ゝ`)。母親達のウェルカム感もちょっと厳しい茎太の叔父も出てくる大人は愛と理解ある人達ばかりでどれだけ茎太が吠えてても読んでて安心感がありました。

 

こういう作品こそ映画化されればいいのにと思います。最近のティーン向けの映画タイトルみてると学生向けは恋愛ものやっときゃいいって思われてんじゃないの…って思ったり。進路に悩む子達に阿部先生の言葉と茎太の叫びをかましてもらいたいです。