ただ言いたいだけです。

十数年ぶりに漫画熱が復活した昭和生まれ。主にドラマと漫画のネタバレありのスカスカな感想をたれ流すブログです。

おっさんバディ× SFミステリーという至高の組み合わせ。漫画「LIMBO THE KING」

 

LIMBO THE KING(1) (KCx)

田中相さんの「LIMBO THE KING」感想です。めっっっちゃ面白いです。「次にくるマンガ大賞」なるものにもノミネートされました。いや本当に次にきてほしい。「千年万年りんごの子」ではド田舎に伝わる奇妙な儀式に翻弄された若い夫婦の運命が独特な世界観で描かれていてすごいなと思ったんですけど、この「LIMBO THE KING」、近未来のアメリカに舞台がとびますが出だしから引き込まれます。また、この表紙の主役二人のビジュアルが私にはすごく刺さりました。カッコええ。。。ケツ出しててもカッコええ(2巻表紙)のです。

 

 

あらすじ

2086年のアメリカ。"眠り病"という奇病が再発した世界で"ダイバー"という感染者の記憶に潜り治療することができる能力を持つ男と彼とタッグを組む"コンパニオン"が感染源の特定と真相解明に挑みます。

・・・まあまああらすじ説明が難しい話なので気になった方はとりあえず2巻まで読んでみたらいいと思います。

 

 

 

3巻までの感想

タイトルのLIMBO THE KING は銀髪(白髪?)のおっさん、ルネの別名なんですが、能力だけでなく性格もちょっとKING入ってます。最初の頃は常に不機嫌でけだるそうな感じなんですが、こいつ絶対辛い過去持ってるじゃん…そんなん好きになるわ…。今のところ妻が眠り病関連で亡くなっていると推測され、娘は里親の元で暮らしているぐらいしかはっきりしていないですが、娘の為に再発した眠り病治療に黒髪の筋肉おっさん、アダムと組むことになります。

 

アダムは陽気な青年…というかおっさんですが複雑な過去抱えてて、まだ幼い弟や妹を支えるいい兄貴といった感じ。少し単純な面もあるのでだからこそルネと上手くやっていけそう。ルネに何か言われてもスルーするけど言いたいことは言うというキャラが良いです。まあルネもアダムも根はすごく優しい奴なんで。3巻のアダムの弟のきっついエピソードの後にパニック気味になったアダムにルネが話したことが印象に残りました。

 

眠り病については2巻から徐々に明かされていくのですが、ウィルスは個人が持つトラウマの記憶に感染し、ルネはその記憶の中で感染者と対話することでウィルスを排除します。この"記憶に感染"という部分が非常に面白いなと思いました。ネタバレ書くと、このウィルスの最初の発症は偶発的なものですが新型として再発して拡散されたのは人為的なものによるということが分かってきます。そうなるとルネとアダムが属する組織も怪しすぎるってもんで。二人が独断でウィルスの解明に挑むわけですが、この真相を突き止める過程も楽しみです。

 

いやあ、好きですわこういうの。