ただ言いたいだけです。

十数年ぶりに漫画熱が復活した昭和生まれ。主にドラマと漫画のネタバレありのスカスカな感想をたれ流すブログです。

漫画「ゼウスの手」感想 登場人物皆犯罪者のSFアクション

 

ゼウスの手(1) (ヤングマガジンコミックス)

 

花月仁さん作「ゼウスの手」感想です。現代の日本が崩壊していく話が好きなのです。2巻まで読んだ時、ああああーーーこりゃ先が楽しみだ!そのうち爆発してメディア化狙えるんでは!?と思っていたのですが、3巻で完結してしまいました…面白かったんですけど…。終末世界の話読んでいると早くこれが現実になってほしい、と中二も真っ青な感想抱いてしまうのですが、主人公の少年たちと同様、マジで訳が分からない!となりながらもワクワクさせてくれました。

 

あらすじ

主人公の少年が殺人犯して少年院に入ってみたら巨大唇が登場、知らないオッサンから「ゼウスの手」(スマホに手がついた感じのもの)というアイテムを入手します。他の少年達と脱走して強盗したり適当に遊んでいたらいきなり巨体生物(作中では神)の登場で大ピンチだ!

 

全3巻の感想

巨大唇って何やって感じですが、巨大唇としか言いようがない。ゼウスの手はドラえもんの四次元ポケットにあたるもので、唇はどこでもドアみたいなものです。どんな目的で造られたか不明なままでしたが、全知全能のゼウスの手を狙う12の神達が人間を操って橋本環奈ちゃんの有名なポーズキメたり人間を木にしたり輪切りにしたりと渋谷で大暴れします。グロ描写結構キツいかもしれないですけど、絵がすごく綺麗なので非常に読み易かったです。たまに挟まれるギャグも私は好きな感じでした。

 

主人公の百鬼(なきり)少年率いる少年院軍団、死刑囚、ヤクザ達が神と戦うわけですがまあ犯罪者しか出てこない。犯罪者が神達を倒して世界を救う、という訳でもなく百鬼に関して言えばとにかく金、金、金。でも傍観してたら殺されるのでとりあえずバケモノ倒してから金を狙うという正義のせの字も出てこない世界観が非常に良かったです。

 

百鬼少年が神達だけでなく人間もバンバン殺していくのですが(少年院にいた理由も殺人)まあきっと複雑なバックグラウンド持ってる子なんだろうなと推察はしてたものの、重病人の妹が出てきたのにはあまりにもテンプレ過ぎると思えてしまいました…そりゃ金必要よな…。ラストも神と一体化?して消えるというめちゃくちゃ消化不良な終わり方でした。いや事情は何となく察しますけども、だって神も全部出てないし、ゼウスの手以外のパーツも集めるつもりだったんじゃ?正にこれからって感じのところで。

やっぱり面白いと思った作品はどんどん広まって欲しいですけど、難しいよなーーー色々、と複雑な気持ちになってしまうのでありました。