ただ言いたいだけです。

十数年ぶりに漫画熱が復活した昭和生まれ。主にドラマと漫画のネタバレありのスカスカな感想をたれ流すブログです。

漫画「湯神くんには友達がいない」16巻(完) 感想 友達ではないけど…?

 

湯神くんには友達がいない (16) (少年サンデーコミックス)

 

最終巻です。完璧でした。いや完璧って言葉もおかしいんですけども、見たかったものが見れて大満足でした。ロシア語ね。正直、卒業式で終わりそうだなと予想していたのですが、最終話は大学生編きました。とても妄想が捗る話になってまして、あれから二人が付き合いだす(彼氏彼女として)まで一年はかからないと見てます。おまけイラストでビールと焼き鳥つまむ二人が見れます。最高か。

 

14巻の手紙エピソードでちひろちゃんが湯神くんをどう思っているか読者には伝わりましたが、湯神くんが何を考えているかは非常に分かりづらく。ただ、相手がちひろちゃんじゃなかったらこんな言動しないんじゃないかなと思えるシーンがちらほらあって、14巻、15巻でラブコメの割合が増え成分も純度の高いものに仕上がっていた為私の中で16巻のハードル上がりまくってました。

 

卒業も間近になって湯神くんにこの人は友達じゃないと言われショックを受けたちひろちゃん。ギクシャクした関係になってしまいますが、元に戻るきっかけが湯神くん(の年賀状)、卒業後二人が再会するのも湯神くんから動いたというのがとってもとっても良かったです。(にしてもちひろちゃんがサクッと受験落ちてたの、笑っちゃだめだけど笑えました)

 

何というか終盤超ラブコメ目線で読んでいてメイン二人の話しか書いていないですけども、その他のエピソードも本当に面白くて湯神くんみたいな変わり者が最後まで変わり者として描かれ、"みんな違ってみんないい"な世界観が成立していたと思います。学校…というかこれは大人の社会でも言えるんですけど、ちょっと変わった、いわゆる集団からはみ出ている人はなかなか厳しい現実に直面することも多いと思うのです。16巻でもあった、"あいつだったら悪口言っても許される空気"みたいなこと、大人の世界でもマジであるので。そんな空気はあっちゃダメですけど…。友達いないなら作れよ、みたいな正に世の"普通"を押し通すような作品じゃないのが良かったです。友達いてもいなくてもどっちでもいいじゃん、と。

卒業式の答辞、非常に湯神くんらしいエールで久住さんと同じく"そんなこと考えてたのね…新鮮だわ"の心境になりました。ゆっこちゃんの言う通り表現が足りないところはあるし、面倒くさい性格であることは間違いないですけれども、この男の精神見習いたい…となりました。

 

16巻で萌えた場面一覧

 

・"猫の皿だよ。"

ハッ?…え?こんな顔してたの!?(15巻) 

・"私も私も。受験落ちた。"

ちひろちゃんが可愛い。

・ピザ受取り後の白目ちひろちゃん

・"奇遇だね。"

うそやん絶対出待ちしてたんやろ?と思って一番最後にカバー下の描き下ろし漫画見て、作者さんありがとうございます…と拝みました。

・大学生湯神くんがパンツをロールアップしているところ 

・おまけの門田

そういえば門田くんと城戸さんの話も密かに期待していたところがあったのですが、特に話は進まずに終わってました。仮に恋愛どうのこうのになるとしてもあと五年はかかりそうな二人なので…

 

最後に。何かで読んだか聞いたか忘れましたけど、"好きかどうか分からないけど一緒にいたい"という言葉、なかなかの名言だと思います。ラストページの湯神くんのセリフで頭にふとよぎりました。ちょっと実写化したらどんな感じになるか非常に興味あります。いわゆる実写映えする作品じゃないかもしれないですが、こういう学園ドラマもあっていいんじゃないかと。

 

 

 

 

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ドラマ「凪のお暇」1話感想


※ クソめんどくさい原作既読組のドラマ感想です。

 

好きな作品が実写化されると、おー楽しみ!が6割、だだだ大丈夫!?ちゃんと面白く作ってくれる!?って余計な心配4割になってしまい、なるべく実写作品は原作と切り離して見るスタンスとはいえ、放送前に思ったこと書いちゃいます。

 

私は作品によるんですけど、登場人物の年齢を結構重視して見てしまうところがあって。慎二役が高橋一生さんと発表あった時、エッアラフォーの慎二‥?違う…となってしまい。原作は同い年です。ドラマで年齢はっきりされてるか分からないのですが、高橋一生さん(38)はアラサーには見えない。実年齢相応に見えるので、そうすると凪とは結構年離れるし、出来るリーマンならとっくに役職についてるはず。28才の営業部エースが28才の女の子に飲み会の帰りにじゃーー俺ら付き合っちゃう?って言うのと仮に37才の役職付きの男が28才の女の子に飲み会(以下、略)って大分印象が変わってくる気が…プラス原作のモラハラ言動も鑑みると色々違う方向にヤバさ増し増しにならないか?それに凪の性格からして社内の出来る年上と付き合ったら敬語がずっと抜けなさそう。

 

クソめんどくさいな私。ちなみに私の中では錦戸亮さん、佐藤健さんあたりにモラハラ小学生慎二を演って欲しかったですが…って錦戸さんはもう34才なのか。年月怖。まあそれは置いといて。

 

そしてゴン役は中村倫也さん。ゴンに関しては私の妄想が実現したと友人に言ったら「二人(慎二とゴン)とも全然イメージ違う!」と一刀両断されました。

 

で更に、ん??となったのが、放送前の印象ですけどドラマは方向的に凪が慎二とゴンのどっちかとくっつくラブストーリーの側面を押し出して、慎二とゴンに萌えて下さいという雰囲気に見えてしまい、原作漫画は私は恋愛漫画とは全く思ってないので、なんだかなあ。

 

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ドラマHPより抜粋

あ〜なるほど…

全然違う…私の中の慎二像と。

ドラマは原作の慎二を忘れた方が良さそうです。人にこういう風に思われたいとか思ってなさそう…というのが私のイメージ。いや他人からはそう見えるかもしれないけど、そういう欲求は自覚してないんじゃないかと。何それアホくさって思ってそう。高橋さんが演じる慎二は大分マイルドになるんかな…小学3年生になる演技、楽しみにしたいと思います。 

 

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ドラマHPより抜粋

 あ〜なるほど…

ゴンが抱える孤独感は原作ではその片鱗は見えているけど、深く掘り下げはまだされてなくて。その辺はまあ今とりあえず楽しいからいっか的な人の認識でいたので…

 

 

【1話感想】

 で、1話の感想ですけれども。

 

黒木華ちゃんの凪、可愛かったです。すっごい応援したくなりました。

エッ慎二スーツにリュック背負ってますけど…リュック超絶似合わないな。何がどうしてこうなる。誰かーー誰かーーー高橋さんの慎二、原作よりかなりねちっこくて気持ち悪かったです。やっぱりマイルドになるわけがない。

 

吉永さんと映画観るエピソード、良かったです。かなり好きなエピソード。

 

店の計算間違いの話とか、正直ん?と思うけどわざわざ言わなくてもいっかということ結構日常であって、つい最近も経験したけど、何も言えない私…。

 

あーー中村さんのゴン、ゴンだわーーーって思ってたら最後の慎二の泣き顔で爆笑しました。小学3年生感、結構出ていたのではないでしょうか。このギャップ、慎二の生き方下手くそ感が愛せるか白けるかによって視聴者のドラマの評価も変わりそう…な気もしなくはないです。

 

2話以降も楽しみになってきました。

 

 

 

 

中村倫也=ゴンを確信したドラマ「半分、青い。」感想

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 原作感想

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「KUBO/クボ 二本の弦の秘密 」「ぼくの名前はズッキーニ」感想 可愛いストップモーションアニメの世界

メイキング映像などをチラ見しただけでも気が遠くなる職人技が堪能できるストップモーションアニメ映画2本の感想です。

 

 

「KUBO/クボ  二本の弦の秘密」  (2016) 

感想

まず観た人の9割が思うと思うんですけど、日本リスペクトが本当に素晴らしい&嬉しい作品でした。最近だとエンドゲームの日本描写にあ!?(モヤ)っとなったのでやれば出来るじゃんか!!と超上から目線の失礼な感想を抱いてしまいました。

折り紙に命を吹き込むようなシーンは圧巻だし、サルとクワガタを連れてアイテムを手に入れながら旅に出るストーリーはなんとなく桃太郎を連想しました。最終的に身内と戦うのもなかなか斬新とも言えるかもしれません。アクション、音楽も最高で、日本昔話を超金かけて作った贅沢なおとぎ話、という感じでした(貧相な感想)。吹替版も字幕版も両方素晴らしかったです。

 

 

ぼくの名前はズッキーニ 」 (2016)

感想

子どもが辛い思いをする話はあんまり見たくないのですが、評判も良いしキャラのビジュアルから何となくほっこり系なのかなというイメージで鑑賞しました。正直、主人公のズッキーニの目の周りが青いので病人…つうかクマがひどい超不健康な子どもに見えたんですけど、不思議と愛着が湧いてくるのでした。

元々原作小説は大人向けの内容で、このアニメ版は子ども向けに脚色したとか。実写版もあるみたいですけど、実写では見たくないかな…と思う内容でした。重い重い。アルコール依存症だった母親を事故で亡くし児童養護施設に入所することになったズッキーニ。様々な理由で親と暮らせない子ども達との交流が始まるのですが、この子達の境遇が重すぎる。親がヤク中、殺人、強制追放…性虐待受けていた女の子もいます。

 

ズッキーニはボス格のシモン(根は優しい子)にちょっと意地悪されたりするものの、次第に思春期入りかけた性行為に興味津々な男児達と打ち解けたり、新しく来た女の子に恋したり雪山で遊んだりと明るさを取り戻していきます。心なしか青いクマも薄くなったような…(絶対気のせい)。また、施設の先生や優しい警察官など、周りの大人達が皆まともで優しいのはかなり救いです。

ラスト、警察官のおじさんがズッキーニと彼女のカミーユの二人を引き取ることになりますが…。ちょっと寂しそうなシモンが非常に印象的でした。おいおい…好き合ってる思春期男女を同居させるって大丈夫かいな??と突っ込んでしまったのは私だけだと思いますが、確かにこの話に救われる子どもはいるだろうなと思う一方、残る子どもたちのことも気になったのが正直なところ。救われる人もいれば更に絶望を感じてしまう人もいるのではないか、ということです。シモンがズッキーニにこの年で(9、10才ぐらい)で引き取られるのは稀、とか、子どもらが先生が産んだ赤ちゃん見て、"赤ちゃんが〇〇でも捨てないで"とか言ってるのも厳しい現実を垣間見るシーンでした。(〇〇はバカ、とかブスといったワードが入ります)

 

ところで主役のズッキーニの吹替が峯田和伸さんなんですけど…なんでおっさんをキャスティングしたのか訳が分からないです。9歳の少年やぞ。字幕版の可愛らしい声に癒された後吹替版どんなもんかと観てみたらズッキーニがおっさん声になってました。一部界隈で頻発している吹替声優問題にはかなり寛大である(というか正直あんまり興味がない)と思い込んでいた私ですらちょっとだけふざけるなよ…と思ってしまいました。この作品は絶対字幕版を推します。