海獣漫画を読む。「海獣の子供」&「聖血の海獣」感想
なんとまあ小難しい漫画か。原作読んでから映画館へ観に行こうか悩んでいるうちに田舎ではもう観るタイミング逃した感じなのでレンタルまで待ちます。予告見ると、圧倒的な映像美をスクリーンで堪能出来ないのは少々心残りですが。
で、映画は映像美と主題歌が先行して話題になった印象がありますが、話はどんな話なの?ということで、非常に説明しづらい物語の偏差値低めの感想でございます。
冒頭におばあさんが昔の不思議な体験を語り出す…読み終わってからこのおばあさんは主人公の琉花だったと気づいた(遅い)のですが、自分の気持ちを上手く表現出来ない反抗期真っ盛りの少女がジュゴンに育てられたという少年二人と出会った夏休みの摩訶不思議な体験を海、宇宙、生命の神秘という壮大すぎるスケールで真理を問うような話。何だよそれって感じですが、まずジュゴンに育てられた永遠と水の中に潜れる半魚ボーイ海と空という名の少年の存在がいきなり当然のように出てくる唐突さも、地球で何かしら異変が起こっている(多分昔からあるサイクルで発生している)という状況もあって完全なるファンタジーとは言い難い印象の作品でした。(魚が消えていく、とか現実でも把握出来ていないだけで起こっていそう)
海と空のような"海獣の子供"達は他に何人も確認されているが、子供のまま死んでしまうことがほとんどであることが伺え、これら全ての異変は作中のクライマックスである誕生祭の予兆。誕生祭は宇宙からの隕石(=精子)と海の生き物達の受精→生命の誕生のことだと思いますが、このシーンを琉花だけが目撃(体験?)します。この琉花もおそらく海や空達と同じルーツを持っていたからであって、物語進むにつれどんどん半魚ガールになっていきます…。
宇宙からみた地球は人間の人体になぞえたような話があった気がしますが(既にうろ覚え)、難解ながらも、そうかもしれない、宇宙や海で起こるほとんどのことは解明出来ていないし、人間の理解の範疇を超えた作中のようなことが実際起こっていてもおかしくない、と思わせるような話はなかなか興味深く読みました。いや話の半分も理解出来ていない自信はありますが。
あの…琉花のお母さん妊娠してましたけど、夫とは別居中でとても子供作る雰囲気じゃなさそうに見えたんですけど、夫の子供だったんだろうか…(超下世話な話) 。誕生祭の前に妊娠判明してるし、海で起こる誕生祭(誕生=死とも言える)を体験した琉花に人間が誕生する瞬間も立ち会わせてあげたかったという作者心が垣間見える気がして。ていうか、何となく琉花にへその緒を切らせたかった故の妊娠なのかな…と身もふたもないこと思っちゃいました。映画の感想ざっと見ても誰も突っ込んでなさそうだし…この辺りモヤっとしましたがーまあいいや。
他の生き物は持たない人間だけが持つ「言語」についても突っ込んでいてこれもまたこの作品のテーマの一つなのかなと思います。サヴァン症候群に触れた話もチラっと出ていましたが、人間についても解明出来ないことや不思議と思われることの全ては海から始まった…と。言語でやり取りする前の人間の方が気高い生き物であった、と主張するアングラードよりジムの方が好きですけども私は。ジムが琉花に話すリモコンのチャンネルの話、妙に印象に残りました。何だか考えていると疲れるのでこのあたりで止めておきます。
3巻までの感想
海、少年少女、砂の王…世界観から子供の頃好きだった折原みとさん作「アナトゥール星伝」シリーズを思い出しました。(アナトゥール星伝は女子高生が異世界を行ったり来たりするうちに王子に惹かれ、国を繁栄させるため農業を勉強する話。王家の紋章のキャロルは、アナトゥール星伝50回読んで結奈さんを見習ってくれ…)
正直この年になると異世界ファンタジーは苦手意識が少しありますが、美しい絵柄と序盤の重厚かつヒロインの超不穏な雰囲気に惹かれて読んでみました。タイトルの通りレヴィアタンと呼ばれる"海獣"を中心に繰り広げられるバトルあり、ボーイミーツガールありの王道とも言えそうなファンタジーです。
バトルは海獣を狩るハンターの主人公側VS海獣を神と崇める者達という構図に既婚の少女ヒロインがどう関わってくるのか。初登場時から明らかに様子のおかしい彼女に主人公の真っ直ぐな性格の少年が惹かれていきます。3巻で彼女の正体が判明しますが思ったよりダークで上記の「海獣の子供」に通じるものがあると言っていいのかっていうか言葉そのままの存在であったことが明かされました。なんか色々先が気になる展開になってきましたので陰ながら応援していきたいと思います。同作者さんの「のの湯」もドラマ放送始まりましたので今度チェックしなくては。
脳トレドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」感想
海外ドラマの底力を見た。
一年以上かけて観ていた「ウォーキング・デッド」をシーズン8の途中で見限って(シーズン6までが面白かったです)、話題の「ゲーム・オブ・スローンズ」を観始めたら、三ヶ月で完走してしまいました。ひ、暇人〜〜!!この春、日本のドラマが個人的に超不作(深夜枠除く)でほとんど観てないていうのもありますけど。
私、頭悪いのかな…全然話が分からない。みんなこれ分かってるの?
と、シーズン1の5話ぐらいまでこう思いながら観てました。相関図見ながらでもなんだかよく分からない。しかし、このダークファンタジーな世界観に魅せられ観続けた結果ズブズブとハマってしまいました。非常に脳トレに良いドラマです、なんならもう一回見返そうと思ってます。しかし、このドラマ間あけながら観ると話についてけなくなるので、気力あるうちに完走できて良かったです。
序盤はロブが結構好きで、順当に行けば彼が王に相応しいよなーーーーって思っていたのですが、死ぬやん。かなりエグい死に方で。あっもう容赦なく皆死んでいく話なのねって腹くくったのですが、それでもやっぱり入れ込んで見てしまう人物はいるもので。私はサンサとブライエニーが死んだら鬱病になっていたと思います。
【最終章の感想】
最終章観る前の私の予想は、王座にはジョン・スノウ、北はサンサが王になる、でした。上手く行けばデナーリスとジョンの二人で王国を治めることもあり得なくはないかな、とも思ったのですが、デナーリスが単独で王座に座ることは無いだろうというのが私の予想でした。で、王座に座らないなら多分死ぬんじゃ?と。
最終章の放送中に脚本書き直せ騒動があったり、最終話も意見がぱっくり割れているようですが、個人的には好意的に受け止められました。まあーーーー細かいこと言うと
メリサンドルババア何だったん(# ゚Д゚)、とか
アリアが修業して得た顔を消す術あんまり活かされてないやん、とか
ブランは既に人間じゃないけどいいんかな…とか頭によぎりましたけども。
ていうかサーセイのみ殺して終わらせるというプランなら、ドラゴンで塔の上だけ燃やせば良かったのでは?
まあとりあえずそういうのは置いといて。
確かにデナーリスがブチ切れて王都を燃やすくだりはえっどうしたん?て戸惑ったものの、凶行に走りそうな危うさはシーズン重ねる毎に強まっていたよな、というのが私の印象です。ティリオンのセリフは非常に腑に落ちた、というかマジで自分が常に正しいと思い込んでいたところが非常に危険だな、と。ある人達を助けるためには敵対する人は殺してもよい、この考えは王としてヤバくないか?ということです。彼女はそこに疑問すら持っていないんです。ティリオンの助言に耳を貸すことはあっても双方の真ん中を模索するという姿勢が無く、片側からしか物事を見れてないように思えたデナーリスが王になるのは違うだろ、と予想してました。サーセイに対して交渉の余地を見せたもののあんな仕打ちで返され、ジョラー、ミッサンデイと続けての死が、彼女が持つ衝動性に拍車をかけ精神が壊れちゃったのね、ぐらいな解釈でいます。
デナーリスの中の人、ラストについてちょっとビミョーな感じの発言していたぽいですが、そこんとこどうなのかしら。
この王都を燃やすという行動に出た時点でデナーリスの死を確信したのでジョンが刺すこともまあそうなるよなあってな感じでしょうか。
サーセイは、あれだけのことをしておいて、ジェイミーに守られながら死ぬってこれハッピーエンドなのでは。サーセイ役の女優さんが、"ラストもっとサーセイの見せ場が欲しかった"みたいなことぼやいてたらしいですが、
え、図々しくないか?ジェイミーと死ねただけで十分だろ
というのが私の感想です。
三ヶ月という私にしては超ハイペースで視聴して参りましたが、ほんと海外ドラマは中毒になる→睡眠がどうでもよくなる→廃人になりかける、というルートに陥りがちです。
ほんと面白かったな。
最後にコイツ早く死ね!と思ったキャラランキングで。
1位 ラムジー
マジで何一つ擁護するところがありません。犬に食われてざまあ
2位 メリサンドルババア
ほんとにこのおばさん、引っ掻き回すだけ引っ掻き回して消えていきました。ジョンを生き返らせた功績は無視して言いますが、何がしたかったわけ?このおばさん出てくる度イライラしてました。
3位 イグリット
やっぱりジョンの顔か?顔に惹かれたんか?もうジャマーーーー。物語後半、ジョンはイグリットのこと完全に忘れてそうな感じがとても良かったです。ただ、演じる俳優さん達結婚したと知って複雑な気持ちになりました…
4位 ジョフリー
ラムジーの出現でジョフリーかなり霞みました。演じきった俳優さん、あっぱれ!!
ロッキーファンに観てほしい。ドラマ「THIS IS US シーズン2」感想
超名作ドラマ「THIS IS US 」シーズン2をようやく観始めたので感想です。
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5話までの感想
うおおおおおぉお!?第3話やばい!!
スタローンが出演してるなんて知らなかったです…
マジで超粋なことしてしてくれてますこのドラマ。
ジャックはスタローンの大ファン。これだけで泣けてくる…。
(ジャック役のマイロはロッキーの息子や…)「クリード2」のラストを思い出しちゃいました。
三つ子は37歳になったので シーズン1の邦サブタイトル「36歳、これから」が無くなってます。過去パートは子供達が10歳の頃と高校生の頃が交互に出てくるのですが、全然混乱しない構成です。いや本当に凄い。脚本のことなんてよく分からないですが、本当によく出来た作りだし、セリフも沁みます。どの人にも当てはまる言葉がきっと出てくる。ああ人生。としか言えなくなってきます。
シーズン1の感想でジャックはパーフェクトと言いたいぐらいのイイ男と書きましたが、お酒の問題がかなり深刻な状態であったことが分かってきました。これはもうやっぱり…というか人間そんな強くないし、これはジャックがどこかずっと気を張って頑張って生きてきたということです。弟のことなど、まだ隠された過去が色々出てきそうですが、レベッカとの関係も試練の時期はめちゃくちゃ感情移入して観てます。家庭をずっっっっと円満に回していくなんてことは到底無理無理無理ゲーなことであって、やっぱり努力もどこかで必要な時がある、と思います。結婚は好き同士で最初はスタートするけれども、家族はチームで頑張らないと上手くいかないと最近思ったりするなど、このドラマ観てると非常に胸が痛い…。
とりあえず5話までの主なハイライトは
・ジャックの死は火事が関係してる…?
・ジャックに弟がいた
・ケヴィンが映画でスタローンと共演してロッキーの息子について話す(違)
・ランダル里子を引き取る
・ケイト妊娠
ランダルは当初男の子の赤ちゃんを養子にしたい、とベスに打ち明けましたが、最終的に親元で暮らせない厳しい境遇にいる子を里子として引き取ることに。ここに至るまでの話、とっってもとっっても良かったです。ベス、本当に魅力的で、ベス!私と結婚してくれ…となりました。そしてデジャという12歳の女の子がランダル家にやって来ます。12歳には到底見えぬ大人びた子だが。あとランダルとベスが実の娘二人とも赤ちゃんの頃から育児の苦労ほとんど無かった、とか言い出だしたのには、思わずマ、マジでかーーってなり夜泣き地獄を思い出すなどしてました…たまーーにいるんだよなそういう人…。
ケイトとトビーの関係もいい感じです。トビー結構好きになって来ました。
そしてケヴィンがジャックのこと思い出すシーンはこちらも泣けてきました。
最後に。
ケヴィン役の吹き替えのみシーズン1担当した高橋一生さんから変わってます。ああーー(察し)。やっぱり演技と声優のお仕事って全然違うのね…と。ぶっちゃけあんまり上手くな…あ、いや違和感がありましたので変わって良かったと思います。
日本のドラマ界は海外の作品リメイクラッシュが続いてますが、今リメイクするべきはこの作品じゃないの!?家族の在り方、夫婦の関係、子を育てていくとは。大げさに言いますけど今日本が真剣に考えなくてはいけないことが詰まっている気がします。業界の人、頼みます…。医療もの、弁護士もの、刑事もの、もう飽きました。正直最近面白い作品全然無いし(あー言っちゃった)。
シーズン1の感想